借金返済の為の節約で最もやってはいけない事とは?

借金返済の為に節約を頑張ろう、という方は多いと思います。

私も800万の借金を2年で返済する、と決意してからは可能な限りの節約を行いました。

色んな節約方法を試しましたが、借金を完済した今、「これは効果がなかったな」と思える節約方法がいくつかありました。

その中でも今回は最も効果がなく、むしろ私の場合逆効果となってしまった節約方法についてご紹介します。

節約の為にお金をどのように管理していますか?

節約で本や雑誌によく紹介される方法は

「お金を目的事に分けて管理しましょう」

というものです。

口座であれば「生活費用」「貯蓄用」と2つで管理したり、封筒であれば「食費」「日用品」「交際費」など、支出の項目毎に用意してそれぞれの支出の上限金額を決めて、給料が入った後にお金を振り分ける。

こういった内容がよく紹介されています。私も節約を開始してすぐにこの方法を取り入れました。

確かに最初の頃は良かったのですが、3ヶ月程経つとこの管理方法は破綻していきました。

例えば自分の場合、食費を多めに見積もってお金を入れていたのですが、月末近くになるとややお金が設定金額よりも多く余っている事がしばしばありました。

一方で交際費は足りなくなる事が多かった為、この余った食費の封筒から交際費の封筒にお金を足していたのですね。

実際、交際費と言っても基本的に友人や仕事関係の人と食事に行く事がほとんどでしたから、食費とカウントしても別にいいだろう。

そうやって徐々にそれぞれの封筒に当初設定した金額から、足りなくなる項目の封筒があると頻繁に入れ替えるようになりました。

結果どうなったかはお分かりですよね。封筒で管理している意味が全くなく、管理する前と同じ程度の支出額に戻ってしまいました。

これだけ見れば「こいつはダメなやつだな」で終わる話なのですが、実はこのお金の管理方法には失敗しやすい科学的な理由がきちんと存在していたのです。

「心の会計」とは?

「心の会計」とは、リチャード・セイラーという海外の経済学者が1990年代に提唱した、人が会計をする時に発生する心理状態を説明したものです。

セイラーによれば、私達は心の中にお金の性格別、目的別に科目があって、お金が入るとそれぞれに配分するとの事です。

もう少し具体的に見てみましょう。

日本の女性が「お小遣い」というものをどう捉えるのか?という日本の研究者による調査結果によれば、日本の女性は「お小遣い」を実に9つも区分けして捉えているそうなんです。

この9つの区分けは、以下のリストになります。

・日用必需品

・小さな贅沢

・文化 / 教育

・へそくり

・安全

・服 / 化粧

・お出かけ

・雑費

・より良い暮らし

お小遣いの中に「被服費」も「化粧代」も「日用品」も「旅行代」も入っていますね。

もちろん、まるっと「毎月3万円のお小遣いでやりくりする」と決めて、その内訳が上記の9つのリストであれば別に問題は無いと思います。

ですが、実際は「お小遣いの中の雑費」と当初設定していた「雑費」が重複するというケースが多いと思います。

この心の会計をもう少し別の例えで見てみましょう。

冒頭に述べた私の節約失敗例が非常に分かりやすいと思います。

当初私は「食費=2万円」「交際費=1万円」と予算を決めていました。しかし、生活をする中で「交際費のほとんどは誰かと食事に行っているのだから、これは食費だ」としてせっかく当初設定した予算を無視し、封筒のお金を出し入れするようになりました。

一方で、全ての交際費が食費なのか?と言われればそうではありません。例えば彼女とご飯に行く場合は食費ではなく交際費に振り分けていました。自分にとって特別な存在と食事をした場合は「交際費」に振り分けていたのです。

こちらは私の例ですが、皆さんも振り返って同じような経験をした事がありませんか?

これは私達の「心の会計」という無意識の心理状態によって生み出されているものです。

あなたが来月の予算を甘く見積もってしまう理由

さて、この「心の会計」とは別にもう1つ、私達がお金に関してルーズになってしまう理由が存在します。

それは「予算の誤謬」というものです。

何だか難しく聞こえますが、簡単に言えば「私達は過去にいくら使ったのかを少なく見積もる傾向にあるし、未来に使うお金も少なく見積もる傾向にある」という事です。

私達が毎月節約に励んでいても、あまりうまくいかない事が多いのはこの「予算の誤謬」が働いているからです。

つまり、本来達成できないはずの目標を無理やり組み込んでいるのです。本当は毎月の交際費が2万円かかっているのに、来月の交際費を1万円にしている、とかですね。

予算を立てて管理する項目が多ければ多い程、この「予算の誤謬」が働きます。結果、当初予定していた節約が月末になると全くうまくいっていない事に気づく訳です。

お金を項目毎で管理するとどうなる?

上記に述べたように、私達のお金に関する脳の認識はかなり甘いものです。

「心の会計」によって、お金を使う言い訳を上手に引き出しますし、「予算の誤謬」によっていつも甘く見積もります。

それを踏まえて、お金を細かく、支出の項目事に分けて行くとどうなるか?当然うまくいかない事が多くなってしまうのです。

銀行口座を何個も作っても、封筒をいくつも用意して給料日の後に予算通りに振り分けても、一向に効果がなく習慣にならない人が多いのはこれらが理由です。

これらのデータは私が借金を返済していく上でお金に関する本を読み漁り見つけたものですが、このデータを知った時に「なるほど!」と合点がいきました。

私が節約にうまくいっていなかったのは、もちろん私がだらしない性格というのも原因の一つではあるにしても、そもそもうまくいかない節約方法を実践していたからなのです。

節約をする目的をもう一度見直してみましょう

ここで私は再度、節約の目的を見直しました。

私が節約を行うのは、借金を返済する為です。もっと言えば、800万という多額の借金を2年間という短い期間で全て返済するという目標を達成する為の手段です。

決して、「支出の項目をそれぞれ最適化する」のが目的ではありません。

こうして目的を再度見つめ直した私は、今まで行ってきた「支出の項目事にお金を管理する」という節約方法をスパッと辞め、もっと分かりやすい内容に変えました。

「家賃、水道光熱費、通信費、保険などの固定費以外で使えるお金は2万円」

このルールのみを守って生活していこう、と変更したのです。

結局、「支出の項目事にお金を管理する」という本来節約の為の「手段」だったものが、いつの間にか「目的」にすり替わっていき、結果何に対してもお金を使ってしまっていた事が自分の節約における大きな失敗でした。

項目事に使うお金を削る、少なくするのではなく、お金を使う項目事削る方が「節約」という手段においては効果的です。

また、支出の項目ごとスパッと切ってしまう方が、自分のお金の使い方についてより深く見直す事ができます。平均的な生活費の内訳を参考にしていても大胆な節約はできませんし、それでは借金をいつまで経っても返済できません。

結局、多額の借金を返済したり借金を早く返済する為には、そうしたお金に関する「当たり前」を疑い見直す以外に無い、という事ですね。

まとめ

いがかでしたでしょうか。今回は自分が過去に経験した節約の失敗例から、効果的な節約の方法や考え方を記載してきました。

節約の方法や手段について、本当にたくさんの情報が転がっています。しかし、情報収集だけしてアクションにうつせなかったり、全く効果が出ていないのに色んな節約方法を試しまくっている方は、今一度節約をする「目的」について振り返ってみて下さい。

そうすれば、その今行っている節約が本当に正しいものなのかを冷静に考える事ができるはずです。